建設業許可の相続手続き|許可を引き継ぐための完全ガイド
「父が突然亡くなり、会社の建設業許可をどうすればいいかわからない」「許可が失効すると聞いたが、工事の契約はどうなるのか」——そのような不安を抱えて、このページを開いてくださった方も多いのではないでしょうか。
建設業許可はあくまでも許可を受けた個人・法人に帰属するものであり、個人事業主が亡くなると原則として許可の効力は消滅してしまいます。しかし、一定の要件を満たせば相続による許可の引継ぎ(認可制度)が認められており、工事を中断させずに事業を継続できます。
📋 この記事でわかること
📑 目次
個人事業主として建設業許可を受けていた方が死亡した場合、その許可は原則として失効します。ただし、2020年10月の建設業法改正により「事業承継等に係る認可制度」が創設されました。これにより、相続人が都道府県知事(または国土交通大臣)の認可を受けることで、許可を引き継いだまま工事を継続できるようになりました。
建設業許可がなければ、1件の工事請負代金が500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)の工事を受注・施工することができません。許可が失効した状態で工事を続けると無許可営業となり、行政処分や罰則の対象になります。進行中の工事や締結済みの契約を守るためにも、迅速な対応が不可欠です。
ケース①:手続きを知らず許可が失効してしまった
父の死後、許可の引継ぎ制度を知らないまま数か月が経過。気づいたときには許可が失効しており、進行中の工事を中断せざるを得なくなった。新規許可の取得には数か月かかり、その間の売上が大幅に減少した。
ケース②:専任技術者の要件を満たせず認可が降りなかった
相続人が許可の引継ぎを申請しようとしたが、「専任技術者」の要件(資格・実務経験)を自分が満たしていないことが判明。急いで要件を充足する方法を検討したが、時間と費用が想定外にかかった。
ケース③:書類が揃わず申請が大幅に遅延
必要書類の一つである「財産的基礎(500万円以上の自己資本等)」の証明や、許可取得当時の書類が見つからず、役所との往復が続いて申請まで3か月以上かかってしまった。
⚠️ 放置するとどうなる?
死亡後30日以内に届出を行わない場合、そもそも承継認可の申請自体ができなくなる可能性があります。また、無許可のまま工事を継続すると、3年以下の懲役または300万円以下の罰金(建設業法第47条)の対象となります。
①死亡後30日以内に届出
まず許可行政庁(都道府県の建設業許可担当窓口)に「廃業等の届出」または「事業承継の事前確認」を行います。同時に、承継認可申請の意思がある旨を伝えましょう。
②相続人・承継内容の確認
相続人が複数いる場合は、誰が事業を承継するかを相続人間で確認・合意します。承継する相続人が「経営業務管理責任者」「専任技術者」の要件を満たしているか確認します。
③書類の収集・作成
下記の必要書類を収集・作成します。書類が不備だと申請が差し戻されるため、丁寧な確認が重要です。
④認可申請書の提出
許可行政庁に認可申請書一式を提出します。申請後、審査期間中も引き続き工事を継続できるのが認可制度の大きなメリットです(認可が降りるまでの間は旧許可で継続可)。
⑤認可取得・許可証の受領
認可が下りれば、相続人名義の建設業許可として引き続き工事が可能になります。
| 書類名 | 取得先・備考 |
|---|---|
| 事業承継認可申請書(様式第17号の3) | 各都道府県の建設業担当窓口またはHPからダウンロード |
| 戸籍謄本(被相続人・相続人) | 市区町村役場 |
| 遺産分割協議書または相続放棄申述受理証明書 | 相続人間で作成/家庭裁判所 |
| 経営業務管理責任者の要件証明書類 | 登記事項証明書、住民票等 |
| 専任技術者の資格証明書類 | 資格証の写し、実務経験証明書等 |
| 財産的基礎の証明(500万円以上) | 預金残高証明書または融資証明書 |
| 営業所の賃貸借契約書または登記事項証明書 | 登記所・管理会社等 |
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 申請から認可までの期間 | 約1〜3か月(都道府県により異なる) |
| 申請手数料(知事許可の場合) | 新規許可相当額(一般建設業:9万円程度) |
| 行政書士報酬の目安 | 10〜20万円程度(許可業種数・難易度による) |
| 比較項目 | 自分で対応 | 行政書士に依頼 |
|---|---|---|
| 書類収集・作成 | 窓口・ネットで調べながら対応、ミスのリスクあり | 一括対応、書類不備リスクを最小化 |
| 要件確認 | 見落としリスクあり | 最初にヒアリングして要件を精査 |
| 窓口対応・補正 | 都度自分で対応 | 代理で対応、往復の手間なし |
| 時間・労力 | 相当の時間・手間が必要 | 本業に集中できる |
| リスク対応 | 問題が起きてから対処 | 事前にリスクを把握・回避 |
✅ 行政書士に依頼する主なメリット
当事務所では、建設業許可の相続・事業承継認可申請をはじめ、許可の新規取得・更新・業種追加まで幅広くサポートしております。初回のご相談は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
Q1. 許可が失効してしまった場合、もう取り戻せないのでしょうか?
許可が失効した場合、承継認可の申請はできなくなりますが、相続人が要件を満たせば新規で許可を取り直すことは可能です。ただし新規申請となるため時間と費用がかかります。失効前に行動することが最優先です。
Q2. 相続人が建設業の経験を持っていない場合はどうなりますか?
「経営業務管理責任者」や「専任技術者」の要件を相続人自身が満たせない場合、要件を満たす人材を新たに雇用することで対応できる場合があります。具体的な状況をもとに専門家に相談することをお勧めします。
Q3. 相続人が複数いる場合、誰が許可を引き継げますか?
許可を引き継げるのは1名の相続人に限られます。相続人間で事業を承継する人を決め、遺産分割協議書等でその旨を明示する必要があります。
Q4. 法人(株式会社等)の建設業許可の場合も相続になりますか?
法人の場合、許可は法人自体に帰属するため、役員個人が亡くなっても許可自体はそのまま継続します。ただし、死亡した役員が「経営業務管理責任者」や「専任技術者」だった場合は、速やかに後任者を届け出る必要があります。
Q5. 認可申請中に工事を受注・施工してもよいですか?
事業承継認可を申請した後、認可が下りるまでの間は、旧許可のまま工事を継続できるとされています(建設業法第17条の3)。ただし解釈には注意が必要なため、行政庁や専門家に確認しながら進めることをお勧めします。
Q6. 手続きにかかる費用はどのくらいですか?
都道府県への申請手数料は知事許可(一般建設業)で約9万円程度が目安です。行政書士報酬は事務所・難易度によりますが10〜20万円程度が多いようです。費用の詳細は無料相談でお伝えします。
Q7. 相続放棄をした場合、許可はどうなりますか?
相続放棄をした場合、その相続人は最初から相続人でなかったこととなるため、許可の承継もできません。他に相続人がいる場合はその方が対応することになりますが、全員が相続放棄した場合は許可は失効します。
建設業許可の相続手続きは、「知らなかった」では済まされない期限と要件が存在します。以下のチェックリストを確認し、早急に行動に移しましょう。
✅ 今すぐ確認すべきチェックリスト
チェックリストで不明な点がある場合や、要件を満たせるか不安な場合は、まず行政書士への無料相談をご利用ください。状況をヒアリングしたうえで、最短ルートで許可を引き継ぐための具体的な方針をご提案します。
「まず何をすればいいかわからない」という段階からご相談いただけます。
初回相談は無料です。お電話・メールでお気軽にどうぞ。
ひろさわ行政書士事務所
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※ 本記事の内容は2025年12月時点の法令・制度に基づいています。最新情報は管轄の行政庁またはご相談時にご確認ください。